こんにちは、工学博士サラリーマンのたつ吉です!

この記事では、特に以下のような方↓

  • 博士課程進学を迷っている修士学生
  • 修了後の活躍イメージをより明確にしたい博士課程在学中の学生
  • 博士号取得を目指す社会人ドクター

に向けて、

筆者が民間企業に入社してから
「博士課程に進学しておいて良かった!」と感じる点について解説していきます。

たつ吉

博士進学に3年を捧げるというのは、とても大きな決断ですよね。
私も悩みに悩んだ末に進学しましたが、今となっては良い決断だったと満足しています!

以下の内容は、博士号取得後に総合化学メーカーで働いている私の実体験に基づくものをメインとしています。
さらに、交流のある博士号取得者(工学と理学)約20名にヒアリングし、特に意見の多かったものも併せて取り上げます。

この記事で分かること
  • 博士進学のメリット・デメリット(一般論)
  • 民間企業で働く場合のメリット(筆者の実体験をもとに)
  • 博士課程在学中の活動で意識すべきポイント

たつ吉

企業就職してから気付いた本当のメリットをお伝えします!

そもそも博士号の取得方法が知りたい!という方は、博士号取得の全体像をこちらの記事にまとめています。
是非参考にしてみてください▼

博士課程進学のメリット・デメリット(一般論)

【メリット】
・研究に集中できる環境が整っており、存分にスキルを磨ける

・海外留学できるチャンスが多い
大学の留学支援プログラム、文部科学省のトビタテなど博士学生の留学を金銭的にサポートしてくれるシステムがかなり充実しています

・博士号は高い専門性と研究スキルをダイレクトに証明する資格である

・大学教員や海外企業研究職への就職の可能性が広がる
これらの職業に就くためには博士号取得がほぼ必須です

・学士や修士卒より初任給が高い

博士人材の初任給や年収、生涯賃金に関しては、こちらの記事で詳しく解説しているので、是非見てみて下さい▼

【デメリット】
・在学中の経済的不安
学振の特別研究員や、科学技術振興機構の「SPRING」、大学のリーディングプログラムを活用できなかった場合、学費と生活費工面に苦労する場合があります。

なお、博士課程在学中の資金繰りについては、別記事で詳しく解説しています。
興味があれば是非見てみて下さい▼

・就職できる企業の選択肢が狭くなる
年齢のわりに社会経験が少なく、給料も高く設定する必要があるため、博士人材の採用に消極的な企業は多いです

・大学教員の正規雇用枠が少なく、修了後に非正規雇用で長期間滞留することがある
博士課程修了後の進路として大学教員を目指すものの、正規雇用である助教の枠がなかなか見つからず、ポスドクと呼ばれる任期付き非正規雇用研究員として研究室等に残るパターンが多く見られます(ポスドク問題)

民間企業就職してから感じた博士号取得のメリット

工学博士サラリーマンである筆者が就職後、リアルに感じた博士課程進学のメリットは以下の6つです。
少し多いですが、一つ一つ紹介していきます。

研究開発の部署に配属されやすい

就活時に研究職でエントリーする場合、入社後の配属先は「研究開発系」と「製造系」に振り分けられることが多いです。

この場合、博士号取得者は研究開発系に配属される可能性が高い傾向にあります。

資料作成能力が実務でダイレクトに活きる

博士課程では、数多くの学会発表や論文等の書類作成を経験します。
この経験を通じて培った資料作成能力は就職後には得難いスキルで、本当に強力な武器になります。

当たり前に一人でキレイな資料が作成できる人材は意外と少ないです。
実際、これができる人材は企業内でも重宝されます。

正直これが博士進学して一番良かった点だと筆者は感じています。

学会発表や論文作成に関わる仕事のチャンスが巡って来やすい

民間企業に就職した後も、学会発表や論文作成をする機会があります。
ただ、これはかなりハードルの高い部類の仕事ですので、選ばれた人にしか巡って来ません。

上司からすれば「手間をかけずに上手いことやってくれる人」に任せるわけですので、学会発表や論文作成経験に富んだ博士人材にチャンスが巡ってくるのは自然な流れです。

上司に近い視座で業務遂行できる

博士学生の大きな役割として学士・修士学生の指導があり、これに四苦八苦する人が多いわけですが、この経験が実はかなり貴重です。

会社の同期となる修士以下の人材と比べて「指導する側はどう動いてほしいか」が理解できるため、上司を楽にする先回り行動がとれ、自ずと高い評価を得ることができます。

高い専門性を有する人材として社内でも一目置かれやすい

これが博士の売りといえばそうですが、実際に企業就職してみると、博士課程で培った自身の専門性がいかに深く・ニッチであるかを実感することになります。

「毎日当たり前に使っていた技術だけど、これ使える人ほとんどいないんだ!」と思う場面は多々あります。

若手にして、先輩にも教えられるような知識や技術を持っている人は、周囲から頼られて一目置かれ、自然と人脈や仕事の幅が広がっていきます。

博士課程時代の人脈が活きる

修士学生と比べて博士学生は圧倒的に数が少ないこともあり、「博士飲み会」のようなイベントを学会毎に開催し、博士コミュニティーを形成していることがよくあります。

ここで広げた人脈は、就職後も活きる場合が多々あります。

博士課程在籍中におススメする時間の使い方

筆者がおススメする博士課程在籍中の時間の使い方は以下の通りです。

  • 少しでも関連しそうな学会には積極的に参加して場数を踏む
  • 教授に交渉してでも後輩を付けてもらい、チームリーダーとして活動する
  • 原理/原則を理解するために必要な勉強・実験の時間を多く確保する
  • 学会や勉強会等の博士コミュニティーを探して参加する
  • とにかく自分の研究に誇りを持ち、情熱を注ぐ

たつ吉

筆者自身、過去の自分にアドバイスしたい内容です!

まとめ

今回は、民間企業就職してから感じる博士号取得のメリットについて解説しました。

博士号取得の道のりは正直、長く厳しいです。
また、博士号を持っていれば人生安泰ということも当然ありません。

ただ、博士課程で費やした時間と得た経験は、間違いなくその後の人生の財産になります。

研究が好きで、民間企業就職して活躍したい!と思う方にはぜひ進学を考えてみてはいかがでしょうか?

たつ吉

この記事が、博士号取得後のキャリアイメージの参考になれば嬉しいです!

以上、工学博士サラリーマンのたつ吉でした。
最後まで読んでいただき有難うございました!