こんにちは、工学博士サラリーマンのたつ吉です!
この記事では、
博士学生の就活における、エントリーシートの作り方ついて解説していきます。
- エントリーシートを書く前に必ず押さえておきたいポイント
- 博士人材は何をアピールすべきなのか
- 企業の中でエントリーシートがどう動くのか
学会要旨や学振の申請書など、多くの書類作成経験を持つ博士人材ほど
「エントリーシート(ES)を書こうとすると、1文字目から詰まる…」なんてのは、あるあるなんじゃないでしょうか?
多くの博士学生が、
- 書類審査では誰が見るのか?
- その後の面接等でどういう使われ方をするのか?
- そもそもESを通して企業は何を知りたがっているのか?
これら『ESの前提』が分からないために苦労しているように思います。
そこで本記事では、工学博士サラリーマンである筆者が、
上記の『ESの前提』や、それを踏まえてESをどう作るのが良いか?について順に解説していきます。

たつ吉
本記事を見れば、ES作成の解像度が格段に上がるはずです!
この記事が、博士学生の就活準備の一助になれば嬉しいです!
また、本ブログでは
理系学生の就活に役立つ情報を発信していますので、是非参考にしてみて下さい▼
エントリーシートの前提を知る
ここでは、エントリーシート(ES)を作成する前に頭に入れておくべき『ESの前提』について説明します。
- エントリーシートの役割
- 誰が、どのタイミングで見るのか
- エントリーシートを通して企業が知りたいこと
それでは一つづつ見ていきましょう。
エントリーシートの役割
まずは、エントリーシートの役割を整理しておきます。
エントリーシートには大きく以下3つの役割があります。
- 企業の採用活動への応募券
- 「数値化できない能力」を測るための選考書類
- 面接における質問材料
就活生が企業の採用活動に応募(エントリー)する際には、応募書類の提出が求められます。
多くの場合、応募書類は以下の3点セットです↓
- エントリーシート
- 履歴書
- 研究概要
これら書類一式の提出をもってエントリーが完了し、企業はあなたを選考対象として認識します。
つまり、エントリーシートは採用活動への応募券の一つと言えます。
企業には膨大な数のエントリーが集まるため、応募者全員と面接する時間は到底ありません。
そこで、応募書類をもとに書類選考を行います。
書類選考の審査官は、履歴書から所属大学や保有資格といった基本スペックを。
研究概要とエントリーシートからは、研究能力やリーダーシップのような数値化できない能力を推し測り、あなたが自社の求める人材像に合致するか?という基準で合否を判定します。

たつ吉
自身の魅力が書面から伝わるように、しっかり作り込む必要ありです!
書類選考を通過すれば、次は面接です。
面接官は通常業務の間を縫って、一日に何人もの就活生と面接をするため、とても忙しいです。
つまり、『あなた用のオリジナル質問』を一から作ってくるわけではありません。
面接官からの質問のほとんどが「応募書類に記載されている内容の深掘り」であることを覚えておきましょう。

たつ吉
だからこそ、ESに何を書くかが大切なんです!
誰が、どのタイミングで見るのか
提出されたエントリーシートは、
書類選考のタイミングで採用担当者が見ます。
また、書類選考を通過して面接を受ける場合、
面接官は事前にあなたのエントリーシートに目を通したうえ、「どこを深掘りするか?」を事前に考えたうえで面接に挑みます。
つまり、面接の前と最中のそれぞれのタイミングでエントリーシートは見られます。

たつ吉
面接官は、手元に印刷したあなたのESを持ち、これを見ながら質問してきますよ!
エントリーシートを通して企業が知りたいこと
エントリーシートの設問は企業ごとに異なりますが、概ね以下の内容に沿ったものとなります。
- 志望動機
- 自己PR
- 学生時代に力を入れて取り組んだこと(ガクチカ)
- 入社後に携わりたい製品や事業
- 将来なりたい姿
これらに加えて、基本情報としてTOEICの点数や、受賞歴などを記載する欄があるのが一般的。
企業がESを通じて知りたいことは、
「熱意」「数値化できないスキル」「自社にあった人材かどうか」です。
企業は、エントリーしてくれた学生が他社にもエントリーしていることは十分承知しています。
そこで、志望理由を問うことで、自社への入社熱意(志望度)を測ろうとします。

たつ吉
見るからに志望度が低そうな学生を面接に呼ぶのは時間の無駄ですからね
熱意が感じられれば、次は「数値化できないスキル」の高さを読み取ります。
就活で重視される能力として代表的なのは、以下の7つ↓
- 研究能力
- 問題解決力
- コミュニケーション能力
- 状況判断力
- リーダーシップ
- 向上心
- 資料作成能力
特に自己PRやガクチカといった設問には、学生時代に個人的に頑張ったことや、部活等の組織内で成功/苦労体験などを記載することでしょう。
これらのエピソードから、あなたがどんな「数値化できない能力」を持った人なのかを判断します。
スキル上も問題ない場合は、「自社にあった人材かどうか」を判断します。
これは主に自己PRや将来なりたい姿の設問からの判断となります。
エントリーシート作成時に押さえるべき5つのポイント
ここでは、博士学生がESを作成する際に必ず押さえておくべきポイントについて解説します。

たつ吉
以下のポイントを押さえれば、ESの完成度がグッと上がりますよ!
押さえるべきポイントは以下5点です。
一つづつ見ていきましょう。
研究能力が高いのは前提であること
博士枠での選考である以上、企業はあなたを研究能力が十分に高い人という前提で評価します。
なので、エントリーシートで「自分がいかに高い研究能力を有するか」を説明する必要はありません。
ただでさえ、字数制限により自分の魅力を端的にまとめるのは難しいです。
ESでは研究能力よりも、あなたの人材としての能力アピールに字数を割くようにしましょう。

たつ吉
博士選考のESは、研究のことばかりなので差別化されにくいのです…
企業が欲しいのは「高い研究能力をどこでも発揮できる人」
企業が心配しているのは、
あなたが高い研究能力を発揮できているのは、今の研究室/研究テーマ/指導教官という環境下だけじゃないだろうか?という点です。
大学での研究と企業での研究は、根本的にスタイルが異なります。
特に企業では、ざっくり言っても企画⇒研究⇒製造⇒営業という具合に、複数の部署が連携して仕事を進めます。
この中で、研究者は色んな人と足並みをそろえながら製品を世に送り出していくという任務を負います。
なので、一人で黙々と研究をしてデータを蓄積できる人=優秀な人 とはいきません。
様々な考えを持つ人達と意見を交わしつつテーマを円滑に推進させ、製品化という一つの目標に向かって周囲を巻き込みながらポジティブに走り続けられる人を、企業は優秀な人と受け止めます。
つまり、組織/メンバー/テーマによらず、いかなる環境下でも高い研究能力を発揮できる人材が求められるのです。
志望企業の社風にあった能力をアピールすること
多くの博士学生が、複数のアピールポイントを持っていて、
「どの能力をアピールすべきか・・・」と悩むことかと思います。
その場合、重点的にアピールするべきなのは、志望企業の社風にあった能力です。
強いリーダーシップ人材を好んで採用する企業があれば、創造力豊かなクリエイティブ人材を好む企業もあります。
企業分析/自己分析の過程で、『自身の強み』と『社風(求める人材像)』とが一致する企業がおのずと第一志望になる場合が多いものです。
ただ、あなたがマルチスキル人材で、自身の押しポイントに迷うようなら、社風に合った能力を全面にアピールしましょう。
なお、一口に社風と言っても、企業HPを見たくらいではなかなか実体を掴みにくいものです。
志望企業が求める人材の実体を知るには、その企業に就職した先輩や同期にアポをとって、事前に話を聞くのがベストです。
もしそのような人脈が見当たらない場合は、就活エージェントを活用し、「過去に書類選考を通過したES」に関する情報を入手するのも効率的な手法となります。
学部4年生に評価されると思って書くこと
書類選考であなたのエントリーシートを評価するのは、企業の採用担当者です。
正直なところ、採用担当者が「専門知識が豊富な研究者」であることは稀です。
むしろ、あなたの研究テーマに近辺についてはほとんど知らないと思っておいた方が良いでしょう。
もちろん、あなたのESに見知らぬ単語が登場しても、丁寧に調べてはくれないと思っておいた方が良いです。
なので、該当分野の知識がほとんどない人にも伝わるような平易な書き方を意識する必要があります。

たつ吉
学部4年の学生に説明することをイメージして書くのが良いと私は考えています。
学部時代の経験を記載してもOK
博士学生のエントリーシートの内容が、研究に関する話ばかりになりやすいのにはワケがあります。
それは、「学部や修士時代のエピソードは書かない方が良いのではないか」という誤解です。
企業や面接官の目線で言えば、あなたの人材としての魅力が伝われば学部や修士時代の話でも構いません。
(ただし、さすがに高校時代のエピソードはやめておきましょう)
例えば、学部や修士時代に
- 部活でキャプテンをしていた
- 部活で全国大会に出場した
- ボランティア団体に所属して企画や運営に携わっていた
といったエピソードは、人材としての魅力をアピールする大きな武器となります。
また、他の博士学生とも差別化でき、見る人の印象にも残りやすいので、積極的に書きましょう。
こういったエピソードだけでも十分強力ではありますが、
可能であれば、これらの経験が今に繋がっている という書き味になっていればなおのこと良いでしょう。
博士のエントリーシート作成Q&A
賞のランクや規模によらず、記載して問題ありません。
たくさんの受賞歴がある場合は、受賞難易度の高いものから書いていくのがベターです。
また、グローバル人材を求めている企業を志望する場合は、国際会議での受賞歴などを記載できれば良いでしょう。
エントリーシートに「受賞歴」という欄がある場合、最も良くないのは空欄であることです。
「こんなの書いてもな…」と言わず、書けるものは何でも書いてしまいましょう。
基本的に面接官は「この人を部下として自部署に入れたいか?」という視点で就活生を評価します。
自部署に入れたいかどうかの判断軸は、「自身が運営する組織の中で上手く立ち回り、円滑に仕事を回してくれるか?」という考えに基づきます。
例えば↓
- 部署メンバーと上手く連携して仕事ができるか(コミュニケーション能力)
- 失敗を恐れずに挑戦できる人かどうか(向上心)
- 壁にぶつかっても工夫を凝らして乗り越えられるか(問題解決力)
- 自身の研究に愛着や情熱が感じられるか(研究能力)
- 周囲を巻き込みながら、目標達成に向けて行動できるか(リーダーシップ)
- 質問の意図を素早く汲み取り、適切な回答ができるか(状況判断力)
これらの能力が備わっているかを測るために、ES記載のエピソードを「なぜ?どのように?」と深掘りしたり、「逆に失敗も経験したのではないですか?」「そこから得た学びは何ですか?」といった質問をしてきます。
より具体的な質問内容については、こちらの記事で解説しているので是非見てみて下さい(修士向けに書いていますが、博士にも共通する質問が多いです)▼
フェローシップの有無は、書類選考の合否にほとんど影響しないと考えて良いです(筆者の経験上)。
そもそも、「博士学生としての優秀さ」と「企業人としての優秀さ」は全く別物です。
企業が重要視するのは、あなたが自社に利益をもたらす人材かどうか? この問いだけです。
学生時代にフェローシップを持っていたからと言って、企業で成果を上げられるわけではありません。
また、そういった学生を採用したからと言って会社に補助金等が出るわけでもありません(当然ですが)。
近年の採用活動では、就活生の出身大学や所属研究室よりも『個人の能力』を重要視する風潮が強いです。
研究室の知名度/フェローシップ/受賞歴といった経歴に少し不安がある人でも、就活でのアピール次第で志望企業へ入社できる可能性は十分にあります。

たつ吉
あなたが魅力的な人材であれば、全く委縮する必要はありません!
まとめ

今回は博士学生向けに、エントリーシートの作り方について解説しました。
- エントリーシートは、採用担当者に見られて書類選考に掛けられた後、面接での質問材料に使われる
- 企業はエントリーシートを通じて、リーダーシップや問題解決力といった「数値化できない能力」を測る
- 博士人材は研究能力の高さより、『人材としての魅力』をアピールするべき
- 博士のエントリーシートでも、学部や修士時代のエピソードを書いてOK
この記事で紹介したESの前提や書き方のポイントは、
工学博士取得後に民間企業就職した筆者の経験に基づきます。

たつ吉
この記事が、博士人材の就活準備の一助となれば嬉しいです!
以上、工学博士サラリーマンのたつ吉でした
最後まで読んでいただきありがとうございました!


